総崩れした野党の敗因 (2026/2/10)
2月8日の国政選挙で自民党は地滑り的な圧勝を遂げた。高市政権にとってこれは出来すぎともいえる結果であった。
マスコミが言うように高市人気という側面があったことは事実だが、私は野党が自民党に対抗できるような政策を提示できなかった、もっと言えば今の閉塞感のある日本に将来を照らす灯りを示すことが出来なかった結果だと思っている。
野党が全面に押し出した消費税減税も自民党は食品に係る消費税の2年間の廃止(停止)を言っており、結局、論点にはならなかった。どの党も消費税廃止を補う代替財源につて明確な説明がなく、単なるバラマキと捉えられても致し方ない代物だったと思っている1/。
国民、とりわけ若い人達が期待しているのは、政治家や政府がこれからの日本をどのように発展させるかという成長戦略ではなかろうか。消費税の減税だけでは拡大しないパイの再配分であり、将来の展望にはならない。
さほど注目されていなかったチームみらいが首都圏や若者からの支持を受けて、11議席を確保するに至った理由は、彼らが将来に向けたICTを軸にした成長戦略を訴えたからだろう。党首の安野さんもここまでの勝利を収めるとは思っていなかったようである2/。
伝統的な野党は多くが時代遅れのイデオロギーに固執している点も敗因だったと思う。とりわけ社民党や共産党は昭和の時代のイデオロギーに固執し、現在世界が直面している社会的・経済的・政治的な課題に答えられていない。「平和憲法を守ろう」だけでは若い人は付いてこない。支持層はますます老齢化し、先細りになるゆえんである。
にわか作りの中道革新連合も、支持母体の一方である公明党は現状プラス1議席を確保したが、立憲民主は総崩れとなった。そもそも「中道」という曖昧な言葉以外に何ら共通軸のない組織で、野合と言われても仕方なかろう。国民民主の榛葉賀津也幹事長が立民と公明が中道を結党したことに触れ、「1足す1が0.5になっちゃった」と揶揄したが3/、言い得て妙である。
中道連合の野田さんは、選挙惨敗が開いた記者会見で斎藤さんと務めた共同代表について、「何となく2人には時代遅れ感が付きまとった」と発言したが、よくお分かりである。党の立て直しを図るならば、かつての民主党を引きずる年寄りは消えるべきだ。
在来の野党勢力は時代の変化に追いつけなくなった。その結果、閉塞感にフラストレーションを溜めた無党派層や若年層が、高市自民党と世の中を変えてくれそうな参政党やチームみらいに投票したということだ。
高市政権が今日本が抱える問題をどの程度解決してくれるか未知数ではあるが、彼女ならば何かをやってくれそうという期待感は高い。それが今回の自民党圧勝に繋がった。
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野党の中でチームみらいだけが消費税廃止に反対した。
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比例名簿登載者が不足し、近畿ブロックで2議席を他党に譲った。【読売新聞オンライン2026/2/9】
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日本経済新聞ウェブ版 2026/2/9