米子と松江 (2025/10/9)

 

 

昼間は未だ暑さが残るが、秋の気配が感じられる山陰であった。五月の連休に萩と津和野を旅し、山陰の魅力を堪能した思い出があり、今回は米子と松江を訪れてみた。私、別にお城マニアと言うわけではないが、本物の城郭を見るのが好きなことも、米子と松江を選んだ理由の一つである。

 

松江城は数少ない現存天守の一つに数えられる。明治の廃城令で一度は取り壊しが決まったが、旧松江藩士高城権八や豪農勝部本右衛門らの努力で原型を維持した。よくぞ日本の文化遺産を残してくれたものである。

 

地震国日本で、この木造建築を作ったのは職人技に他ならない。力学に基づいた構造計算ができなかった時代に、経験とその伝承でこの巨大建築物を作り上げ、数百年にわたって維持し続けたその技術力には唯々驚かされる。

 

一方、米子城は残念ながら廃城令で取り壊されてしまい、今では石垣が残るのみ。城郭を維持するための経済的負担を考えれば、地元民の熱意と力だけでは限界がある。山を登って天守跡に行くことは、年寄りにはちょっと大変かもしれないが、城址からの町の眺めは素晴らしい。

 

最後に、米子に行ったら是非訪れるべきは足立美術館だ。ここは展示物も然る事ながら、日本庭園が美しい。春夏秋冬、いずれの時期も美しく手入れされていると聞いていたが、噂に違わず、素晴らしい庭である。

 

 

松江城天守

手前の窓は狭間、石落としは奥(松江城)

天守の屋根を支える梁(松江城)

 

 

 

米子城天守跡

米子城石垣

米子城内膳丸跡

 

 

 

足立美術館の日本庭園

 

 

 

 

説明: 説明: 説明: 説明: 説明: 説明: 説明: 説明: 説明: 説明: 説明: 説明: door「ホームページ」に戻る。