石破首相の戦後所感表明 (2025/10/13)

 

 

先週の金曜日、石破首相は戦後80年の所感を表明した。彼が主張したかったのは、なぜあのような戦争に至ったのかではなく、なぜあの戦争を避けることができなかったのか、民主主義のもとで政治があるべき姿を述べたものだと、私は捉えている。

 

内容は極めてまっとうである。政治と軍事の関係において文民統制が極めて重要であること、戦前の体制では政府が軍に対する統制を失っていたこと、メディアも世間を煽って国民を無謀な戦争に誘導したこと、といった指摘はまさにそのとおりである。

 

彼が言う教訓は、無責任なポピュリズムに屈しない、体制に押し流されない政治家としての矜持と責任感である。そして、全ての基盤となるのは歴史に学ぶ姿勢と結んだ。

 

首相といっても、もはや退陣表明した石破氏に存在感はない。それゆえに、自民内部から彼が首相の名でこの所感を出したことに批判もある。それを分かった上で、彼はこの最後の時に政治家としての矜持を示したのだろう。私はそれで良かったと思うし、評価する。

 

 

 

 

 

 

 

 

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